2003年8月11日:諏訪大社は古事記、日本書紀記載のある国譲りに登場する出雲の大国主神の次男で、中央に逆らって諏訪に逃亡し、この地に定住した建御名方神(タケミナカタ)を祀る。天下の奇祭・御柱祭は太古より続き、とぎれることなく7年ごとに開催される勇壮な一大イベントである。
諏訪大社本宮
全国に1万社といわれる諏訪神社の総本社。新造の巨大なコンクリート製鳥居や青銅製の狛犬さんに納得出来ずに拝殿へ向かう。御柱は四本鎮座、なぜか雷電為衛門の像。参拝を終え市内を見るに、この地に定住した意味が分かったような気がした。入るに難い峻険な山々に囲まれた湖と周囲の平野は五穀の豊穣を感じ、古代からの交通の分岐点は諸物資交易の成功を感じさせる。現に古代和田峠産の黒曜石産業は遠く近畿以北、日本海側、東海、関東、東北にまで広がっていた。建御名方神はこの地に根付き、力を蓄え、中央復権を目指したのであろう。

諏訪大社下社の春宮
旧中山道の和田峠から下諏訪は諏訪大社下社の春宮と秋宮を訪ねました。建御名方神の妃・八坂刀売神(ヤサカノトメ)を祀る。春宮、秋宮は祭神が鎮座する季節により命名されたものです。大鳥居の前の下馬橋は健在で、御柱も二階建拝殿の左右に鎮座していました。

諏訪大社下社・秋宮
中山道と甲州街道の分岐点にあり、参拝者も多い。ここのお清めは温泉でビックリしました。鳥居をくぐると根入りの杉と言われる巨木(樹齢800年)があり、神楽殿の巨大な注連縄、拝殿脇に御柱が鎮座する。