桜の名所香流川緑地。香流川にも伝承があり、矢田川との合流地特有の遊水地であり、水にかかわる伝承は汁谷、竹越とともに多く残されている。
香流川(かなれがわ)
 ある日、働き者で親孝行な娘が一人川で薪拾いをしていた。そこへ一匹の猪が現れ娘を山の洞穴にさらっていった。娘はスキを見てなんとか猪から逃げ出すことができたが、それに気づいた猪が後からものすごい勢いで追いかけてきた。娘は必死で山を降り、「助けて!」と叫びながら目の前にある小川を飛び越えた。
 そして膝をついて川の中に両手を入れ、「神様、どうか助けてください。この川を猪が渡れないくらいに大きくしてください。」と祈りながら川の流れる方向に一本の線を引き、胸の前で両手を合わせ目を閉じた。すると川はゴーゴーといううねりをあげ、みるみるうちに大きな大きな川になって猪が渡ってこれないようになった。そして娘は無事両親のもとに帰ることができたのである。以来、娘のきれいな心の香りが流れるこの川は「香流川」と呼ばれるようになったのである。
両岸は桜が一杯の中島橋より
引山橋から
新藤森橋から

小原橋から矢田川をみる。

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