平成15年4月21〜5月1日:思い立って宮城・山形・岩手まで出掛けました。旅の途中のそば三昧。特に山形県は「そば街道」なるものが何箇所もあり、創意工夫に感激しました。
山形県村山市大久保 「あらきそば」
山形県最上川三難所そば街道には14軒のそばやが点在している。名物店の茅葺屋根に吸い込まれるように店内へ入る。座るとおかずの注文をとりにきて、そばは黙っていても出てくる。うす盛りとむかし盛り(大盛り)しかない。典型的な箱そばで、田舎ソバの麺は太く野趣あふれる。そばつゆは辛口で、噛み応え十分で付け合せの身欠き鰊に感激。漬物もうまくなんともいい感じになれます。
山形県朝日村 「大梵字そば」
ご存知バンジージャンプの朝日村の「道の駅」向かいにあり、朝日村産のそば粉で十割そばを「三たて」で食べさせる。細身の麺は喉越しもよく、後味も良い。
山形県金山町 「谷口がっこそば」
日本海側の酒田から最上川沿いを遡り、新庄経由で金山町。特有の建築様式を眺めながら、町外れの道標に沿い山中へ。やがて廃校を再利用した「谷口がっこそば」を発見。残念ながら営業日が土日のみと調査不足でそばにありつけず、失意のまま店の撮影だけしました。
山形県大石田町次年子 「七兵衛そば」
大石田そば街道」にも14軒の蕎麦屋が点在している。「七兵衛そば」では、辛味大根のおろし汁にソバツユを好みで調合。そばは食い放題のシステム。付け合せの山菜の漬物も野趣あふれ、なかでも「きくらげ」の丸ごとを辛子でたべるものは初の体験で興味を引いた。もちろん、そばのお替りをお願いして大満足。このあたりは、米がとれず、農家はだれでもそばが打てるらしい。そばは来客時の接待料理で、食い放題はもてなしのスタンスと言う。
岩手県葛巻町 「森のそば屋」
前日は三陸海岸を北上し、今朝は久慈から南下、平庭高原の白樺林に感激し、峠を下ると葛巻・高家領「森のそば屋」がある。町内の婦人会が運営し、自前のそばを自前の水車で挽き、店の二階で打ったそばを食べさせる。豆腐と卵をつぎに使ったそばは繊細で格調高いくのど越し良好。どういう訳か雑穀ごはんが付いていて、隣の囲炉裏で焼いたアマゴもとてもおいしかったです。
岩手県盛岡市中ノ橋通 「東屋本店」
名物「わんこそば」に挑戦しました。季節柄、満開の石割さくらの余韻を引きずったままなだれ込む。時間が早かったか若い衆のグループが3組程度。オネエチャンの音頭でさっそく開始。9種の薬味が付くが、違いを楽しむ閑などまったく無く、ひたすらそばを啜り込む。「ドンドン」「もう一つ」などの囃子に乗せられ懸命にがんばるが90杯でギブアップ。同行の娘は30杯をたいらげ満足そう。旅の後半でもあり、体調不十分を理由に納得。通常なら150杯は軽いと思われる。

「そば」といえば、信州信濃。関東方面や地元発信の熱心なHPも数々見られ、おまかせすれば良い事ですが、止むに止まれずアップロードしました。きしめん・味噌煮込み文化圏から刺客を派遣し(出張時に途中下車)、信越・北陸方面で食べ比べた「そば」だけを紹介させていただきます。推薦のお店、間違い箇所、ご意見等あればメールでご指摘いただければと思います。

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