2003年10月27日:急に思い立ち単独釣行しました。
釣りは10年振りです。自作の竿や穂先も10年振りに日の目を見るわけで、リールや道具も使えるかどうか不安ではあるが、さすがに長靴とバッカンを新調し、唖然とする家族を尻目にイメージトレーニングを繰り返しながら眠りに就く。午前三時、大チヌを求めて紀伊長島へ出発。
当日は秋真っ盛りで中潮の頭、絶好の釣り日和。カセから眺めた紀伊長島の湾内は穏やかで真珠養殖のビン球が朝陽を受けてとてもきれいです。
 湾岸道路から伊勢道を乗り継ぎ、途中の餌屋でおずおずとアケミ貝とボケ、ヌカを購入しながらアケミの五割増しの値段に驚きながらも、最近の道具を確認。特に変わった様子も無く安心。紀伊長島には、まだ釣りに狂っていた頃、毎週通った場所なので精通している積もりではあるが何にせよ10年振りである。

 午前5時半:石倉渡船に到着。すぐに船がでると告げられ大慌てで船着き場へ急ぐあまり車に上着を忘れてしまった。陽の差すまで寒いの何のって。
 真っ暗なうちに養殖いかだに取り付けたカセと呼ばれる小船に渡してもらい、なにから手をつけて良いやら思い出しながらも釣り座をこさえ、ダンゴを練り、貝を海中へ投下する。まだ薄暗い中、ご多分にもれずの老眼をこらし竿に糸を通し仕掛けをこさえる。第一投が大切と貝をつけて投入、真剣に穂先に集中。ようく見ると糸が一個のガイドを通っておらずガッカリ。
 以前からのスタイルで丸貝をダンゴにくるんで投入するも当りはなく、ムキミでボラを掛け10年来の糸癖を取ったり、アコヤガイをビン球に下げる鮮やかな作業に見とれたりしているとすぐに昼。腰痛と餌取りにうんざりして昼寝を決め込む。
 アケミの丸貝にはボラのスレ当たりばかり、ボケやムキミで餌取りと遊んだりしながら夕まずめに期すも相変わらずの状況。

 今日のチヌは無気力なのか貝を割ることもなく午後5時半に納竿。ボケで釣り上げた紋甲イカをみやげに、心地よい疲労感に大満足で帰路に着く。

釣果はボウズ。餌取りは小キビレ、紋甲イカ、小カワハギ、ボラ、タグ付きトラフグ、危険なゴンズイでした。