九度山は紀ノ川と丹生川が合流点する高台のデルタ地形で強固な岩盤のうえに成立している。当然平地に恵まれず、傾斜地に肩寄せ合うように住宅がある。生活通路は人が通れればO.Kの路地が迷路のように張り巡らされているので、思わぬ景観に出会えることもある。
路地観察
通りから枝葉のように分かれた路地は、やがて真田庵につながる。それでも人が擦れ違える程度の幅しかない。真田父子も十勇士もこの路地を歩いたと知れるとなんだかハイになった。
さすが新道は広く感じる。河原の五月は鯉の吹流し、年々水量の減ることが気にかかる。