法隆寺は聖徳太子が父・用明天皇のために607年(推古15年)に建立したといわれる。「日本書紀」によると、その寺は670年(天智9年)落雷による火災で焼失したと思われる。
 西院の金堂・五重塔・中門ならびに回廊は7世紀末から8世紀初めにかけて造られた現存世界最古の木造建築物であり、飛鳥時代の秀れた建築技術を今日につたえている 。法隆寺は0993年12月に日本最初のユネスコ世界文化遺産に登録された。
2002年正月の途中下車・法隆寺と夢殿
 法隆寺五重塔の心柱が西暦594年に伐採されたものだったことが確認された、と奈良国立文化財研究所埋蔵文化財センターが発表した(2001年2月21日付各紙報道)。これにより定説とされてきた法隆寺再建設が見直される可能性がある。
五重塔
 塔は本来仏舎利を納めるために造られたもので、原形はインドのストゥ−パ−で、中国で楼閣の形になり、日本に伝えられた。法隆寺の五重塔は初層から上層にいくにつれ細くなり非常に均整のとれた安定した美しい印象を与えている。高さは約32mである。地下1.5mに埋められた大礎石の上部には舎利奉納孔がある。舎利容器は金銅器、銀器、ガラス瓶の三重構造で、その中には大粒の釈迦の遺骨が納められていたと言われている。
なんとも広大なお寺である。幸いにしてお天気もよく、歴史的な回廊や建造物を堪能し「柿喰えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」子規の句碑もあり、夢殿までの通路もとても素敵でした。

夢殿
 聖徳太子を忍んで739年(天平11年)に行信僧都により建てられた、この建物は美しい八角形をした東院の中心である。四方に扉が設けられ、瓦ぶきの屋根は創建当時のものである。夢殿は、聖徳太子が夢の中で金人(仏)に出会ったという伝説から名付けられたとも言われている。堂内には救世観音が安置されている。